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権利能力なき財団・法人

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権利能力のなき財団・社団は民法に明確な規定はありません。

ですが、財団・社団としての実質を持っているため、法人の規定を可能な限り類惟適用します。

意義

権利能力のなき財団・社団とは、法人となるに適した社会的実体を有しているが、法人法定主義の下における法律の評価手続きを経ていないために、法人格を認められない。

実質要件

判例

「権利能力のない社団といい得るためには、団体としての組織を備え、多数決の原理が行われ、構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続し、その組織によって代表の方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定してるものでなければならない」最判S39.10.15

法律関係

積極財産の帰属

財産は構成員(社員)の共同所有と解さざるを得ないとしています。この共同所有形態はは総有(各人がそもそも持分を持たない)最判S32.11.14

取引等における名義

団体名義で取引は出来ます。

民事訴訟法では、「代表者または管理人の定めがあるもの」についてだけは、「その名において訴え、又は訴えられることができる」(29条)

登記名義は団体名で登記は出来ません。(最判S47.6.2)

代表者名義に肩書きを付すことも許されてません。

登記ををする場合は、代表者あるいは代表者ではない構成員の個人名義か(最判H6.5.31)、構成員全員の共有名義になります。

構成員・代表者の責任