

黒のワンボックスは無い。
先輩探偵の指示に従い、俺は車を海岸沿いに回した。いつもの待ち合わせ場所、トラックの死角になる場所に、 黒のワンボックスは無い 。浮気妻は、トラックの影に隠れるようにして、こちらからは見えない位置に身を寄せた。今までなら、既に浮気相手が定位置で彼女を待っているか、すぐに現れる...
2025年6月19日


不自然な警戒
しばらくして、浮気妻が会社のビルから出てきた。彼女は、いつものように裏手の海岸通りへと歩を進める。その足取りには、以前のような隠蔽の慣れのようなものはなく、むしろ 頻繁に周囲を警戒するように、何度も後ろを振り返っている のが見て取れた。その仕草は、まさに獲物が猟師の存在に気...
2025年6月18日


見間違い
「見間違いじゃないのか?」 リーダーである先輩探偵が、冷静な声でそう言った。彼の声には、俺の指摘に対する確信の薄さが含まれていた。無理もない。車両が違うし、浮気相手の本来の車は駐車場にあるのだから。俺自身も確信が持てず、ただの気のせいかと自分を納得させようとした。しかし、胸...
2025年6月17日























